現代によみがえる侍達が愛おしい
なぜだか、そこにいる、存在感を感じると「ほっ」とする武者像を制作し続けている作家が野口哲哉。昨今では五月人形を飾る家庭は少なくなったかと思うが、時期に関係なく気になり飾りたくなるではないですか!
武士と言えば、戦国時代で血気盛んで武器を持ち、今にも襲いそうな形相で迫ってきそうなイメージがある。
作品を見ると武器を抱えている武士は全くと言っていいほどいない、また怖い形相物はおらず音楽を聴きながら休む姿、寝ている侍など何かが違う。
そんな現代社会のおっさん、サラリーマンの姿と侍を重ね合わせてしまうのであろうか、なぜだがその表情、姿勢に惹かれてしまう。
史実を参考にした武具を身に纏う姿の面白さ
合成樹脂などを利用して制作をされているようですが、重さを感じるのは作りが丁寧ということもありますが、甲冑師のような制作過程にありうそう。
中にはウサギの耳をつけたような兜など驚くデザインもあるが、実際の史実を基に違和感なく制作しながら作者独自の解釈を加えている。
バランスが絶妙で、あたかも今その武士が存在しているような感覚になる。
武士のサイズは小さい物だど10センチほど。大きいサイズになると1メートルほどのサイズまで制作されるが、どのサイズも今にも動き出しそうなオーラを感じるが、武具を持ってない。作家にお会いした際に伺ってみようと思う。
油絵のようなアクリル絵画作品も制作
アクリルえのぐで描かれた絵画作品の個展を突然開催し驚いた。不思議に思ったが出身大学を見て納得、大学の油絵科を卒業されていたのですね。
作品にピッタっとイメージが合わさるフレームは、なんと作家自身で制作されたとのこと。
小品メインでしたが、とても素晴らしい展示会でした。
直近ではポーラミュージアムアネックスからの展示会がありませんが、次回の個展が楽しみな作家の一人です。
コメント