現代アーティストの名和晃平さんがジャイルギャラリーにて個展を開催するとのことで表参道へ伺いました。
ハイブランド店が立ち並ぶ表参道はキラキラしていますね。今回はその輝き以上にギラついている作品を見にいきますよ。
ギャラリーのあるジャイルに入ってすぐ見えるアトリウムには黒い棒状の作品《Silhouette》が展示されていています。エスカレータを利用して作品を堪能しつつギャラリーまで向かいましょう!
個展テーマ「Oracle」✨神々しい作品が19点も展示されています
正面入り口ではカラスの彫刻が迎えてくれます。なんとなく狛犬みたいにみえまてしまいました。
この彫刻はインターネット検索で見つけた物体の表皮にガラスビーズをつけた彫刻シリーズ《PixCell》です。カーカーとうるさい、黒く不気味な鳥類をまじまじと見ることがなかったので不思議な感じがします。
ガラス玉を通して表皮をみると、なんとも神々しい。そしてカッコよく神格化されているようにも見えます。さらにお辞儀をしてなついているようにも見えてとても可愛いと思いませんか!
さらにズンズンと足を踏み入れると新シリーズのオンパレードです。無料で見ていいんでしょうか…
作品の解説書をゲットしてじっくり鑑賞しよう!
今回の個展【Oracle】では豪華なDMと説明資料が受付に用意してあります。ぜひ忘れずにゲットして鑑賞してみてください。
名和晃平さん作品はシーリーズごとのコンセプトがしっかりしていています。鑑賞するだけも楽しいのですが、制作のコンセプトが少しでもわかると何倍も楽しくなります。
私の場合は1周目は自分の感性で、2周目は解説書を見ながら、最後にもう一度みるときに好きな作品TOP3をじっくり見て、最後に写真撮影をして鑑賞してきました。
ここまでくると正にヘンタイの領域ですね。
ピクセルシリーズ作品はどこから見ても美しい彫刻
ガラスビーズが剥製にこびり付いています。カラスの表皮が全て覆われている彫刻作品です。
最初見たときはブクブク細胞が泡のように増殖するイメージがなんだか気持ち悪いなぁ…と思ったのですが、最近は一番好きなシリーズになっているのが不思議です。
その《PixCell》シリーズで代表的なモチーフになっているのが鹿です。名和晃平さんと言えば、代表のモチーフが鹿の作品です。
今回も展示されていた!と思いキャッキャしたのですが、こちらの作品はカモシカでした…個人的にはちょっと残念ですが、可愛らしいからいいか。
触ってスリスリしたい衝動を抑えつつ、次の展示スペースへ向います。
ずっと見ていても飽きない、変化する絵画作品
カモシカが見ている先のスペースに進んでみると、これまた不思議な作品がありました。
真っ白なドローイング作品が飾っていると思ってじっと見ていたら、青いレーザーで描かれたようにドローイングが出現します。
そして滲むように消えてまた新しいドローイングが…
残像は作品名の通り「植物のタネ」を描いているようです。
通常であれば、支持体に描いた作品は消えることがなく定着しなければならないと思います。この作品はコンピューターのプログラムによって制御され動画のようにドローイングを繰り返す作品のため、ずっと見ていても飽きません。
進化し続ける作家の意気込みを感じる新シリーズではないでしょうか。
宇宙の神秘や重力を感じるペインティングが格好よい
ずっと眺めていると吸い込まれるというか奥行きを感じるシンプルな作品です。
この作品はマスキングテープを張って制作しているのかと思いきや、絵の具が入ったタンクを固定してキャンバスを高速で移動させて制作した作品とのこと。
制作課程をみてみたい。どれだけ高速に動いたらこんなキレイに描くことができるのだろう。
その他にも火星の砂丘の形成理論をプログラムとして応用し制作した作品《Dune》など展示されていましたよ。
どうしても鹿をモチーフとした作品を見たい!
鹿の作品みたかったなぁとションボリしていましたが、ちゃんと展示されてました!
工芸品のような神秘的な作品で個展【Oracle】な神鹿の彫刻です。神鹿が筋斗雲のような雲に乗ってこちらへ向かってきそう。形相がちょっと怖い…
出口の受付ではこの作品のデザインのDMや作品集、格好いいマスクも販売されているので要チェック。
こちらも忘れずに!神宮の杜でやさしい表情の鹿を発見
ちょうど個展期間中に明治神宮で開催中の【神宮の杜芸術祝祭】で名和晃平さんの彫刻作品をみることができます。
どこに展示されているのか散歩がてら探してみてください。とても大きな彫刻なのですぐに見つかると思います。
展示会情報
会期:2020.10.23(金)~ 2021.1.31(日)
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1
時間:11:00〜20:00
コメント